一般的にどの線量計メーカー品でも、約10% の測定誤差を考慮した対応が必要です。
同じ場所・時刻の測定で、同等品の「日立アロカメディカル社製TSC-171」と「ミリオンテクノロジーズ社RDS-31」では、
最大で0.14、平均で0.05マイクロシーベルトの違いが報告されています。
測定数値が国の指針による基準値の毎時0.31マイクロシーベルトを超えた場合は、
この誤差を考慮して、指針に沿った屋外活動の時間制限を行うことをお勧めします。
線量計を選ぶときは、感度に注意が必要です。高感度な機種ほど高価です。
放射線はランダムに飛ぶので,測定器の感度が低いと,検出できる回数が少なくなり、
測定結果がその都度大きく揺らいでしまいます。
食品など低い放射線量の測定を要する場合は、感度が低いと
食品の放射線量を正しく判断できません。基準値ギリギリでも0.01μSv/h程度の
放射線測定が必要なので、感度的には、1000cpm/μSv/hあれば、
30秒の計測で0.005μSv/hの変化まで補足できるので、十分な性能と言えます。
線量計には固有の感度があり、感度が悪いほど時間をかけて測定しなければなりません。
例えば、感度が、10cpm / μSv/h の測定器では、10cpmのカウントで1μSv/hの表示となりますが、
この放射線測定器では、1分間のカウントが9cpmの場合は、0.9μSv/hを表示します。
つまり、1分間測定して、0.1μSv/hの変化しか補足できない性能の悪い測定器ということになります。
0.01μSv/hの変化を見たい場合には10分以上測定しなければわからないことになります。
表示が、下2ケタ以上あってもそのまま結果を信用してはいけません。
逆に、500cpm / μSv/h の感度の測定器なら、同じ性能結果を表示できるのに、50分の1の測定時間でOK、
ということになります。